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 お仕事が終わってそのまま弟のマンションにタクシーを飛ばした。
 急用ってわけじゃなくて定期点検とゆーか検診とゆーかメンタルケアとゆーかね、、。今は堅気になった弟が連休の中日に寝ている筈がないという予想は見事に当たって、彼ってばPCのディスプレイに向かって黙々とお絵かきをしてた。
「ヒトんちに来るには遅すぎるんじゃない。鍵が閉まってたらどうすんのよ。ここからじゃ車呼べないよ。」
「君、アタシにスペアーキー渡したの忘れてんじゃない?あんた家政婦代わりだって。」
「忘れちゃいないよ。でも、普段からそのキー持ってるヒトなの?」
図星!!じゃない。今日、ここに来るのは計画の中にあったからキーはしっかりバックの中に入ってる。
「なんだか今日は尖ってるのね。」
「今日は朝から職場でバーベキューだぜ。信じられないよ、、。」
「断らなかったんだ!!偉い偉い、大人になったね?。」
 この「弟」が連休の真ん中に仕事仲間と一緒にバーベキュー、、成長したもんだ、、不機嫌なのはよく判る。でもきっとバーベキューしてた時はそつなく自分の役割をこなしていたに違いない。そーゆー子でもあるんだ。
 でも相当機嫌が悪い。こんな時は方向を変えるのが一番。
「でっさぁ、、何かいいのない?最近、ブログネタ偏っちゃってさ」
「・・・こういうのどうよ。まっAVじゃ当たり前のトレンドだけどさ。」
 こっちの話の振りに素直に乗ってくれるようになったのも成長のウチの一つ。以前はこれだけでへそ曲げてたもの。
「ベロだよベロ、、裸一切なし。唾液まみれのディープキス。十分、フェチっしょ。」
「でも前にいっぺん見せて貰ったよ。」
「進化してるんだよ。イチローのごとくね。フェチは進化するんだ。」
 少し機嫌が直った様子で弟はデッキにディスクを挿入して部屋を出て行く。後はご自由にってこと。
題名は「ベロ汁【看護婦編】」。
 レズ物、、4人AV女優(?)さんが登場するんだけど一番小顔の彼女が、すごっくオーラがエロい上に舌がイイの。長くて縦に太くて筋肉質で、まるで触手みたいな舌。
 その舌が卵形の小さい顔からドロンって感じで飛び出して畝来るようすだけで見る価値がありそう。
 全体の構成は「みたて」をやってるみたい。つまり舌がペニスで口がマ○コに相当するわけね。となると当然、唾液はザーメンだったりマ○コ汁ってこと。
 このみたてかなり成功してて、オンナ同士のレズキッスが男女のパッコンピストン運動にダブって見えるから不思議。
 そ言えばその内、レビューしようと思ってる蜈蚣Melibeの「バージェスの乙女たち」のイメージって口に性器がそのまま付いてるわけだから、まんまこれだなぁ。
 ちなみに台詞の70パーセント以上は「ベロちんこ・ベロまんこ・気持ちいい、美味しい」の淫語でした。
 確かに弟が言ってたように、この手の部分フェチを扱う作品って進化するみたい。女優さんたちがどれくらい本気でディープキスしてるのか知るよしもないんだけど、他人からの演出だけではあんなにビジュアル的にエロいキスができるとは思えないのね。
 そこには多分、彼女たちの経験と観念的にビジュアライズされた「エロいキス」イメージの入り交じったものがあるんだと思う。
 言い方を変えると「見られる意識・見せる意識」が行動様式を変えていくってゆーかね。こう見せたら見てる人は興奮するだろ、、っていう考えは=それを実行すると自分も本当に興奮しちゃうという仕掛けでね。
 ヒトの行動様式が変わるってコトは意識の入力部分でフィードバックが起こってるわけで、、それは多分、、日々強い刺激を追求しなければいけないAV界においては自己増殖するエロイメージなんだろうし、、あれれ、、何書いてるんだろchika、、。

 とにかく結構面白かったヨ「ベロ汁」。特に、院内で見つけたザーメンたっぷりのコンドームをトイレにこっそり持ち込んで楽しもうとする変態看護婦さんが同僚に見つかちゃうシーンなんか思わず笑っちゃたし(個室に隠れてる姿はまるで泥棒猫そっくりなんだもん)、そのザーメンを口に含んで二人でキス交換するに至る過程の早いこと早いこと。爽快感さえすら感じちゃった。
 でもさ、ちょっと不満があるのよね。なんでキスのついでに鼻をなめないかなぁ、、chikaなんか舌を相手の鼻の穴に入れちゃうよ。もっともレズ専用で殿方には間違ってもやらないけどさ(笑)。
 でハードなディープキスを延々と見せつけられてトランス状態になった頭に浮かんだインスピレーション。
「すべてのセックスとはDNAの交換に他ならない。フェチが孤独なのは物質とDNAを交換するからだよ?ん。」